レッドオーシャンから商品ジャンルと競合を決定する【6】

レッドオーシャンから商品ジャンルと競合を決定する
UVP、コンセプト、そして自身のストーリーが決まれば、通販の準備はいよいよ大詰め。今回は本来、4日目のUVP構文を作成した後に決める「商品ジャンル」と「競合」を決定していく。
一般的に取り扱う商品は「競合の少ないブルーオーシャンから取り扱う商品を選んだ方が良い」と言われている。しかし、西村は「あえて競合の多いレッドオーシャンから選んだ方が良い」と言う。
一体なぜ、あえて売るのが難しそうなレッドオーシャンの中から選ぶ必要があるのだろうか?その真意にも注目してほしい。

●西村:前回の平澤さんが語ってくれたストーリー、良かったね。

●平澤:ありがとうございます。実際に西村さんの前で語ってみて、自分の頭の中もより整理されたような気がします。

●西村:良かった。実は平澤さんのように、自分の頭だけで考えるんじゃなくて、人に語ってみることが売れる通販を構築していく上で特に大切なんですよ。
実は、私がやっている通販塾の生徒さんが一番悩むポイントが、UVPの構文、コンセプト、ストーリーの作り込みなんだよね。
私は通販塾の生徒にはいつも「一人で悩まずに家族、友人や知人など親しい人に自分の考えを語りなさい」と口を酸っぱくして言ってるんだけど、平澤さんのようにそれを自然と出来ているのは、素晴らしいことだと思います。

●平澤:ありがとうございます。そういえば、西村さんのコンサルティングを受けるようになってから、相談ってほどではないですけど、お友達とランチやお茶している時にポロッと「通販事業立ち上げ」の話をしたり、普段お世話になっている経営者の人に相談したりは自然としてたかもしれません。

●西村:平澤さんはそれが自然にできているから凄いと思いますよ。

●平澤:ありがとうございます。

●西村:では、早速今日のコンサルティングに入っていきましょう。
今日はいよいよ平澤さんが通販で扱う商品のジャンルを決めていきます。

本来であれば「レッドオーシャンから商品ジャンルと競合を決定する」プロセスはUVP構文を作った後にやるのですが、今回はUVP構文とコンセプト、ストーリーがすでに決まった状態で行います。

●平澤:今日もよろしくお願いします。

●西村:UVPは平澤さんが楽天市場やYahooショッピングで「いいな」と思ったお客様レビュー20件を元に作ってきたよね。
そのUVPを元に、僕がいまから渡す「お宝キーワードリスト」の中から気になるキーワードを1つ選んでごらん。どのキーワードでもいいよ。ピンときたものを選ぶのがポイント。

●平澤:わかりました。その前に「お宝キーワード」って何ですか?

●西村:「お宝キーワード」というのは、Googleの月間検索数が多くて、競合率が0.6以下のキーワードの事ですよ。
私の通販ビジネス構築スキームでは、商品を実際に売り出す前に、Web広告を使ってドライテストをするんですよ。その時に使うのが「お宝キーワード」です。
今回は特別に私が平澤さん用に調べたお宝キーワードの表をお渡ししますが、私の通販塾では、私の開発したツールを使って各自で調べていくんです。

これが中々見つからなくて、私で100個調べて1個出て来るかどうかです。
一体何をやっているのかと言うと、需要と供給のバランスをGoogleの月間検索数や競合率、ECワードが入っているか、などを見て調べているんですね。
需要があるキーワードというのが「お宝キーワード」になる訳なんです。じゃあ早速「お宝キーワード」リストの中から選んでみて。

●平澤:うーん。じゃあ「体がだるい」かな…。

●西村:いいですね。キーワードが選べたら、そのキーワードからイメージできる解決方法を10個くらい列挙してみてください。

●平澤:ちょっと素朴な疑問なんですが、なぜ列挙する必要があるんですか?

●西村:ずばり、お客さんが自然と「体がだるい」の解決方法だと想像できる商品ジャンルを選ぶためです。
「言わずに想像させる」ことが売れる通販を作る上で大切なんです。
普通は、ここで皆さん「サプリメント」としか出ないんですよ。でも「体がだるい」時の解決方法はサプリメントだけではなく、マッサージチェアとか睡眠とかもありますよね。
この時に「サプリメント」以外のことが想像できるようになるための、通販脳を身につけるトレーニングでもあったんですよ。

●平澤:なるほど。

●西村:想像できるものを全部だすと言うことがここでは大事なポイントです。

●平澤:分かりました。ちょっと書き出してみます。

レッドオーシャンから商品ジャンルと競合を決定する

●平澤:こんな感じでしょうか?

●西村:いいですね。完璧です!
通販脳を身につけるトレーニングを普段からしていないと、普通の人は「サプリメント」ぐらいしか出てこないんですよ。

●平澤:そうなんですね。確かに、これまで100枚以上の通販広告を見てきたからこそスラスラ思いついたのかもしれません。

●西村:お宝キーワードから連想できる解決方法を列挙したら、次のような2つの条件で4つに絞り込みます。

・LTVが3回以上、18,000円以上のもの(1年間に3回以上買うもので、その総額が18,000円以上のもの)
・レッドオーシャンのもの

ここでのレッドオーシャンというのは「楽天市場にあるジャンル」という意味です。

●平澤:なるほど。

●西村:たとえば「LTV3回、18,000円以上」を考えてみると、睡眠とか運動とかフィットネス、マッサージチェアとかは難しいことが分かるよね。
マッサージチェアなんて1台買ったら、1年以内にもう1台買う人なんてほとんどいないでしょ?

●平澤:確かにそうですね。
睡眠関連の枕とか布団、運動器具とかも、1年間に何度も買い換えるようなものではないですね。

●西村:そういう感じで絞りこんでいくんですよ。これが「体がだるい」というキーワードを言わず、お客さんに想像させるジャンルになる訳なんです。

●平澤:なるほどですね。

●西村:4つに絞り込めたら、その中からUVPと一番近いと思うものを商品ジャンルとして選んでいきます。

●平澤:…。

●西村:ちょっと複雑だけれども、大切な所なので復習がてら説明しますね。3日目のUVPの構文作成の時に説明した下図のようなABCの通販フォーマットを思い出してみてください。
売れる通販を構築するためには、「AはC(この商品は○○○にとって△△△になるための×××のサービスだよね)となるように作り込まなければならないので、一番UVPと近いと思う商品ジャンルを選んでいく必要があるんです。
「何を言うのか?」というUVPは自社の強みになる訳で、これと商品ジャンルが合っていないと「あなたそれ言う資格ないでしょ」って思われてしまう訳なんです。

●平澤:なるほど。私が「これいいから通販で売りたい」と思っても「これは私が売るのは変」と感じるものは通販の商品としてはよくないということですね。

●西村:そうそう!

●平澤:例えば、今まで車に一切興味がなかった私がいきなり車を売り出す時に感じる「あなたそれ言う資格ある?」という違和感をお客さんに持たせないようにするってことですよね?

●西村:その通り!たとえば、車が大好きだと自他共に認められている私が、車を売るなら「なるほど」と思ってもらえるけれども、車に一切興味がない平澤さんが売るとなったら「え、なんでいきなり車売り始めんの?」って違和感が生まれてしまって、お客さんが離れる理由の1つになってしまうんだよね。
だからこそ、商品ジャンルを決めるのは、UVPをまず作ってからでないとできないんですね。

平澤さんはもう出来ているので、商品ジャンルがもう選べる状態です。

●平澤:そうなんですね。

●西村:たとえば商品ジャンルが「サプリメント」や「アロマ」と決まったら、そのジャンルの中で他社が言っていることを全部書き出して私の作成した15の付加価値シートの、新規性や歴史性などの枠の中にはめこんでいきます。

15の付加価値シートをモザイク付きで雰囲気だけ出す

すると、他社が言ってない、がら空きのポジションがあるので、それがコンセプトになるわけです。
そのコンセプトを一言で表したものがキャッチフレーズ。キャッチフレーズをさらに凝縮したものが商品のネーミングです。

●平澤:なるほど。なんだか今回のコンサルティングで商品ジャンルの決め方だけではなくて、西村さんの売れる通販構築スキームの全体像の理解がより深まった気がします。

●西村:よかったです。少なくとも、今回は「商品」ではなくて「商品ジャンル」を決めればいいんだというのが分かって貰えれば良いと思います。
次回までに、この手順に従って、商品ジャンルを決めてみてください。

●平澤:ありがとうございます。次までに商品ジャンルを決めてきます。

●西村:頑張ってくださいね。あと、もう一つ宿題があります。
もう平澤さんはすでにUVPも、コンセプトもストーリーも大体出来上がっているから、この私が通販塾で使っている「売れる通販フォーマット」を次までに完成させてきてもらえるかな?

レッドオーシャンから商品ジャンルと競合を決定する

●平澤:通販フォーマットですか?

●西村:はい。今までやってきたことを1枚にまとめるフォーマットがあるので、それを埋めてきてください。

●平澤:分かりました。

●西村:じゃあ、今日のコンサルティングはここまで。
次回は平澤さんが完成させた「売れる通販フォーマット」を見ながら「今回平澤さんがどのような通販を立ち上げるのか?」を発表してもらうよ。

●平澤:いよいよ次回で最後ですね。頑張ります!

●西村:頑張ってね。

ネット通販について動画でも学べます。

今回お話したネット通販の立ち上げについてみなさまの理解をより深めてもらうために、無料動画講座を行っています。下記登録フォームにメールアドレスを登録していただければすぐに受講できます。

登録していただいた方には、これまで数々の億超え通販をプロデュースしてきた通販コンサルタント西村が、世の中の通販ビジネスの仕組みやビジネスモデルが一目で分かる「通販ビジネス早見表」をプレゼントいたします。

5ステップ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です